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2016年10月 3日 (月)

『君の名は。』は夢なき21世紀の『耳をすませば』なのかも知れない

大人気の長編アニメ映画『君の名は。』を立川で観る。連日満員のこの作品。今日は運動会の振替休日なのか、小学生がやたらめったら多い。

わたしの感想だが、「絵はきれいだけど、ストーリーが現実離れしすぎていて入り込めないな~」という感じ。並行世界の筋立ては面白いけれども、突飛すぎて理解を超えてしまう。それでも2時間を飽きさせず見せる話運びの巧みさ。

いったい何がこの映画の魅力なんだろう? よくわからない。あんまり青春映画を見ないから、比較の対象が乏しいせいもある。しかし、現実の風景を舞台に若者のカップルが登場する長編アニメには先例がある。

今から20年ほど前の公開で、聖蹟桜ヶ丘が舞台の『耳をすませば』は、中学生の男女が未来を信じて夢を求める作品だったが、都心と飛騨を往復する『君の名は。』に出てくる若者は、現実に対して非常に冷めている。その現実の閉塞感をこじ開けるのには、強力な装置(並行世界など)が必要だった。

この作品には『耳をすませば』のような、閉塞感が取り払われるカタルシス、閉塞感を乗り越える意志の強さはない。現実の変わらなさを前に生きる登場人物の立ち位置は、『耳をすませば』との大きな違いだろう。これは、ち密な風景作画とともに、現実離れしたストーリーに現実味を与える力となっている。

登場人物はパサパサした日常と現実の中を、流されて生きるように見えた。夢に向かって目的意識的に生きようとする『耳をすませば』の主人公とは、この点で決定的に異なる。流されて生きる中でも、充実を感じる瞬間はあるのだろうか。あるとすれば――。

そんな投げかけが、ひょっとしたら作品の中に込められているかもしれない。と、このブログ記事を書きながら思った。

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