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2016年12月25日 (日)

私も「1文字1円」の仕事をしたことがあった

クラウドソーシングでライターに執筆依頼して、コピペ同然のゴミ記事を量産するキュレーションサイト。そこでは、1文字1円という恐るべき単価値崩れが起きている。

この問題は、先日のDeNAの医療情報サイト「ウェルク」の休止を発端に広く社会的注目を集めたわけだが、じつは私もかつて何年か前、同様の単価でウェブ記事を書いていたことがあった。

もちろん昨今のキュレーションサイトなんかではなく、しかも私はきちんと取材して書いていた。執筆先のサイトは、環境や持続可能性、社会起業といった方面の最新の話題を世界中から紹介しており、そのコンセプトは当時としては極めて先進的だった。

しかもITをはじめ世の中の最新動向に敏感な若い世代の目線を意識したコンテンツ作りは斬新で、私もぜひ記事を書きたいと思い、ライターに応募して採用されたのだった。

しかし原稿料が低かったのだ。そのサイトは前例のない意欲的な試みを行う中で、当時はビジネスモデルを確立するのが難しかったのだろう、と今にして思うのだが・・・。

私はサイトの志を意気に感じ、コンテンツの水準に劣らない記事を書こうと努めた。一方で担当編集の要求水準は高く、入稿しても書き直しを求められることが何度かあった。

そんな折、月末に請求書を作成して私はわれに返り、愕然とした。あれだけエネルギーを傾けて何本も入稿したのに、たったこれだけしか稼げていない・・・。

当時の請求書を見返すと、中には1文字1円程度の原稿も。仮に1記事2千字として、10本書いてもたった2万円! いくら何でも、これはライター専業の仕事としては続けられない。原稿料の低さは納得していた自分だったが、そんな風にして気持ちがポッキリと折れてしまったのだった。

無理はどこかで破綻する。理念で逆立ちしても飯は食えない。しかも、極端に単価の低い仕事を受けるとそれが前例となり、今まさに進行しているライター業界全体の値崩れにつながる。この出来事を教訓に、以来、私は単価の低すぎる仕事はしないようにしている。

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